ヨーロピアンテイストを演出できる猫足家具の魅力
優雅でヨーロッパのエスプリを感じさせる猫足家具。とりわけ女性に人気が高く、猫足のバスタブと言えば女性の憧れの的です。ここでは、そんな猫足家具の種類と魅力についてご紹介します。
猫足家具とは?
猫足とは、一般的にテーブルや椅子など家具の足部が、猫の足のように優美な曲線を描くものを総称します。猫足は、正式には「カブリオールレッグ」と言う装飾で、猫だけでなく山羊や羊、獅子や鳥など、さまざまな動物の足がモチーフに使われています。なめらかなカーブを描く足の先端は丸型やひづめ型をしており、同じカブリオールレッグでも「クロウ&ボール」と呼ばれるデザインは、球をつかんだ鳥の爪の形をしています。
カブリオールレッグの歴史は古く、18世紀初頭のフランスからヨーロッパ中に拡まったロココ様式では、カブリオールレッグを付けた家具が大流行しました。カブリオールレッグには、クイーンアン式カブリオールをはじめさまざまな様式とデザインがあります。猫足は宮廷風家具を中心に、フランスやイタリア製家具に多く用いられています。
猫足が用いられている家具の種類
猫足は、イスやソファ、テーブル、チェスト、キャビネット、ドレッサーなど、あらゆる家具に見ることができます。特に宮廷サロン風のソファセット、女性が使うドレッサー、やコンソールテーブルには、必ずと言って良いほど華奢で優美な猫足がついています。
室内家具のほかには、何と言っても猫足のバスタブが有名です。バスタブの猫足は、バスタブ本体が白い陶製(もしくはホーロー)なのに対して、金やシルバーで塗装された金物の形でつくことが特徴です。
猫足家具を引き立てるインテリアとは
猫足のデザインやカラーリングによって、さまざまなインテリアスタイルに組み合わせることが可能です。
フレンチカントリースタイル
シャビーシックで上品なフレンチカントリースタイルには、猫足家具がよく映えます。カラーリングはアンティークホワイトやペールトーン(淡い色合い)がぴったり。
アンティークレースや錆びた風合いのアイアン小物と組み合わせると、時間が降り積もったような小物達と猫足の貴婦人然としたたたずまいが、柔らかで落ち着いた雰囲気を醸し出します。
ロココスタイル
猫足が最も似合うロココスタイルのインテリア。中でも、猫足がついたホワイトのロココ調キャビネットやチェストは、姫系家具とも呼ばれ、女性らしく優美でエレガント。
サロンを思わせるティーセットやシャンデリア、チェスなどの遊具と組み合わせると、ロココらしい上品さと甘い倦怠感が生まれます。柔らかくフェミニンな色合いでまとめるのが効果的です。
北欧風スタイル
シンプルシックな北欧風インテリアには、装飾性が少なめですんなりとしたデザインの猫足が似合います。椅子の場合は、張り地を北欧らしいニュアンスのファブリックにしてもステキです。アイアンの猫足をつけたコンソールテーブルも、インテリアにマッチします。
ラスティックスタイル
猫足のバスタブなら、素朴でアーシーなラスティックスタイルと組み合わせるのもスパイスが効いています。ラフで陽気なラスティックインテリアの中に置かれた猫足のバスタブは、上品さがミスマッチでコロニアルな雰囲気です。
ヨーロッパの宮廷を思わせる優美さと、軽妙なしなやかさが猫足の魅力。憧れる女性の多い猫足を、上手にインテリアに取り入れてみましょう。